今月は、一番美味しい状態で、カヌレを召し上がっていただくにはどうしたらいいのかということが課題でした。

私がカヌレを初めて食べたのは、フランスのボルドー市でした。

その時の一番の印象は、「外はカリッ、中は柔らかという食感のコントラストと外は焦げているのかと思うほど真っ黒,中は鮮やかな黄色の色のコントラスト。そしてバニラと玉子の香りが口中に広がって、本当に美味しい!」でした。そして、カヌレが美味しく食べられる賞味期限は1日よ、と教えてもらいました。つまり、外のカリカリ感が大切なのだということでした。

その後、日本のお菓子屋さんでもカヌレが売り出され、昨今では、冷凍にして売られているものも見かけるようになりました。大好きなカヌレですから、お店で見つけると買っては食べてみるのですが、なかなかカリッとしたカヌレに出会うことはできません。それもそのはずです。日本はフランスに比べて湿度の高い気候です。焼きたてはカリっとしていても、あっという間に湿気を帯びて柔らかくなってしまうのですから、お菓子屋さん泣かせですよね。もちろん焼きたてで、かりっとしたカヌレも美味しいのですが、しっとりしたマカロンを少しだけオーブンで焼いて、粗熱が取れたころにいただくと、少しだけカリっと感が戻っておいしくいただけますから、ぜひお試しくださいね。